ハロプロ妄想小説(矢島舞美編)

   


      〜イメージカラー〜

桜舞い散る新学期前の春休み、空は雲ひとつ無い澄み切った青空。
そんな中、駅のロータリーで精悍な顔立ちをした髪の長い美少女が嬉しそうな表情でたたずんでいる。
どうやら誰かと待ち合わせしているようだ。

私の名前は矢島舞美。私立ハロプロ学園のこの春から2年生!
部活は陸上部で短距離をやってるスポーツ大好きな女の子。
明るさと元気をモットーにしている花の16歳!って誰に言ってるんだろ私(笑
自分では自覚がないんだけど少し抜けたところがあるらしい。
今日は2つ年上の先輩でもある彼と初デート/(≧▽≦)\
私が入学した時部活紹介で彼が陸上部の紹介をしていて一目惚れして入部を決めちゃった/(≧▽≦)\
普段は少し抜けた感じでそんなに格好いいとかじゃないんだけど、陸上に打ち込んでいる彼の表情は真剣で頼もしささえ感じた。
でも、部に在籍している時は想いを伝えることも出来ずそのまま引退しちゃって・・・。
このまま卒業されるのは悔いが残ると勇気を振り絞ってバレンタインに思い切って告白したら・・・。


「オレも舞美が陸上部に入部した時から一目惚れしてた」って/(≧▽≦)\<きゃ〜〜〜!
そして、卒業を迎えて大学も無事に進学が決まって落ち着いたので本格的に交際が始まったってわけで。
今日は雑誌で調べたお店までのドライブデート/(≧▽≦)\
大きな期待と若干の不安を抱きつつ待っているんだけど・・・。

今時のコンパクトワンボックスカーがロータリーに入ってくる。
あ、来た来た^^
「ゴメン、待った?舞美」
「ううん!退屈じゃなかったしwでも、迷ってたんじゃないんですか?先輩?w」
「う、うん、ちょっと入る筋間違えて(汗」
こんなちょっとだけ抜けたところもまた堪らなく好きなんだなぁ/(≧▽≦)\
「でも、先輩はやめようよ。もう付き合ってるんだしさ。」
「はぁ〜い!じゃあ、雅人、行こう!」
「ちょwwwて、照れる・・・けど嬉しいなw」
「もう、照れたらこっちまで照れるじゃない(照」
車内で顔を真っ赤にした二人。しばしの沈黙の後舞美から言葉を発す。
「さ、さぁ、迷わないようにナビにお店を登録しよ!ね^^」
「お、おう!」
舞美から雑誌を受け取りなれない手つきでカーナビに登録してルート検索をする雅人。
「高速を使って・・・と。よし!登録完了!」
【ルートを検索しました】と無機質な機械音で音声確認があり
「じゃあ、出発〜♪」
満面の笑みで舞美が雅人の顔を見ながら言って車はロータリーを出て行った。


平日の午前中ということもあって首都高、東名高速と順調に走っていく。
車内には軽快なサウンドのキュートなアイドルの曲が流れている。
二人ともこのアイドルが大好きで仲良くなった大きなきっかけのひとつでもあった。
雅人は鼻歌混じりに運転している。
そんな雅人を舞美は助手席から嬉しそうに見ている。
二人とも特にこの歌が好きでドライブするなら絶対に掛けようと思っていた曲でもある。
窓からは爽やかな風と心地よい春の匂いが車内を包み込む。
いつの間にか舞美も一緒になって歌っていた。至福のひと時だ。
「春の匂い〜♪ウキウキ〜♪爽やかな風の中を〜♪」
「二人泳ぐ〜♪ロマンティック♪」
車内から見る空の色も二人の心を表しているかのように澄み切って青い。
舞美はこの春の青空の色が大好きで雅人へのイメージにも重ねている。
そんなことを思っていたら舞美は思わず
「好き」
って口走ってしまったwww
雅人が「え???」と顔を赤らめて慌てていたがw
「そ、空の色が好きって言ったの〜♪」
と舞美も赤面しながらごまかしていた。
二人だけの幸せな空間があった。

高速をおりて国道134号線へ。
舞美は勿論だが、雅人も免許を取ったばかりなので当然土地勘がない。全てはナビ頼りである。
なので、ナビが勝手に決めたコースをそのまま走っている。
実は他にも近道はいくらでもあったのだが・・・。
まぁ、この二人には遠回りした方が幸せなのかもとナビの粋?なはからいだったのかもwww

国道も平日ということで順調にスイスイ進んでいる。
窓に目を向けると空と海の色が一体となって綺麗な青のグラデーションが出来ていた。
舞美はお店の載った雑誌を見ながらお店を探そうと外を眺めている。
そんな舞美を横目に雅人もこの瞬間の幸福感を存分に感じながら運転している。
すると目の良い舞美が
「あ!あのお店じゃないかな?」
と窓から手を出して遠くを指差した。それと同時に
【まもなく目的地に到着です。これでナビを終了します】
とナビの声。
まぁ、一本道だから流石に迷わないけどwww
「やっぱこの店だよ!着いた!!」
と嬉しそうな舞美。駐車場に車を停め降りる。
店は今時のちょっと洒落た感じの海を眺められるカフェテリアスタイルのイタリアンのお店だった。
「いい感じのお店だね♪」
と嬉しさが込み上げて来ている舞美。こんな舞美が見れるだけでも満足。と雅人。
いつも以上にテンションが高い舞美はこれからの雅人との交際をあれやこれやと想像しながらにやけている。
時に格好よくまた時に可愛い舞美だが時折妄想癖があり初めて見た雅人には可愛くも少し引いた感じすらあったwww
ちょっと悪戯心が働いた雅人は舞美のおでこをピン!と弾く。
「いった〜い!」
と、たいして痛くないくせに痛がる舞美。そんなところもまた可愛い。
少し拗ねた表情を見せつつもすぐに笑顔になり
「入ろうか♪」
と言って雅人の腕に寄りかかるようにして店内に入っていった。

海が見渡せる絶好の席に案内されてメニューを開く二人。
流石にお洒落なお店だけあって学生の二人には少々お高め^^;
初デートってこともあって奮発して持ってきているので心配はないけど、別な意味でそわそわしている二人。
メニューが豊富でどれから頼めばいいのか悩んでる様子の舞美だった。
部活では結構統率力があり、リーダー的存在の舞美なのだが、基本的には優柔不断なのであった。
「う〜ん、これも食べたいしこれも・・・でも、これから頼むのも変だし・・・」
と、このままではディナータイムに突入しそうな勢いだ^^;;
若干のいらつきはあったものの、悩んでいる舞美を雅人は可愛いなと萌えながら見ていた。
結局雅人の提案でランチコースを頼んで足りなければ追加することで決まった。
「料理楽しみだね♪」
とうきうき気分の舞美。今までに無いテンションの高さだ。
かなり天然だけどこのテンションが高い舞美が雅人は何より好きであった。
落ち着きが無いくらいテンション上がってる舞美はいつまで見ていても飽きがこないw
舞美越しに海の方を見ると午前中と変わらず澄み切ったブルーに染まっている。
本当に海と空が一体になってる感じすらした。
そんな時舞美から
「午前中、空の色が好きって話をしたでしょう?」
と言ってきた。
「なんかにやけてて気持ち悪かったぞ?」
と雅人は少し意地悪く言う。
「もう〜♪言わないの!」と膨れつつもにやけたままぶつ振りをする舞美。
雅人は拗ねる舞美も好きだった。
舞美は続けた。
「でね〜♪特に今のこの春の頃の空の色が好きなんだけどね?」
嬉しそうに話す舞美。雅人は舞美を見つめながら聞いている。
「この空の色が雅人のイメージにぴったりだなぁって思ってるんだぁ♪」
え?と若干驚きを感じつつも嬉しさが込み上げてくる雅人。幸せな気持ちが身体を包む。
舞美は言ったものの恥ずかしくなり赤面したまま俯いている。
若干の沈黙のあと雅人が
「オレも今の季節の空の色が好きだし、舞美のイメージカラーだと思ってたよ」
と満面の笑みで舞美に答えた。
春の爽やかな風がそよぐ中に輝く雅人の笑顔はまさにイメージカラーの爽やかさだった。
そうしているうちに料理がやってきた。
写真で見るよりもずっと美味しそうだった。
「食べようか」
と雅人。
「うん!いっぱい食べよ♪」
と舞美。
幸せに包まれながらのランチはまた格別だった。

お店を出て再び海沿いに走る。
窓からの春の風を受けながら雅人を見つめる舞美。

まだ付き合い始めたばかりで知らないことだらけだけど、これからの雅人との交際を考えると嬉しくて楽しくて無限大にイメージがふくらんでいく。
そんな舞美を横目に見た雅人は
「また何か妄想してるな」
と少しあきれながらもそんな舞美を愛おしく思っていた。
すると目が合った時に舞美が
「好き」
と少し潤んだ瞳で見つめていた。
思わず車を停め
「え?」
と問いかける雅人。
舞美はまたしても顔を真っ赤にして
「もう!知らない!」
と膨れっ面を見せていじけてみせる。
すると雅人が舞美を抱き寄せて
「オレも好き」
と言って舞美の頬に手を掛け顔を近づける。
二人の顔が重なり合った時に車内には春の爽やかな風が吹き込みキラキラした日差しが差し込んだ。

    〜fin〜


オリジナルのストーリーにしようかとも思いましたが手始めに楽曲の詞をベースに作ってみました。
お粗末な作品ですが、何分初めてなんで御勘弁ください。
しばらくは、こういった楽曲から選んで作り上げて慣れて行こうと思います。