JACCSカード『自分の夢に嘘はつけない...』より『発掘』編

JACCSカードのCMで松田龍平田畑智子が競演しているCMの第三弾です。
実はこのCMはしっかりとしたストーリーとキャラ設定がなされており松田龍平演じる『モリヤマ・コージ』と田畑智子演じる『ウルシバ・レンコ』の恋物語を映しているようです。
千奈美にこのCMを作った監督は村本天志氏(むらもとたいし)
んで今回の『発掘』編のストーリーは?

「しばらく会えないから…。」
突然レンコの働く事務所へやって来たコージは、そう言った。
大きなリュックを背負いながら…。
「大丈夫だよ。」
やせ我慢をしてみせるレンコ。
揺らぐ気持ちを自ら封じ込めるように、コージは振り返ることもなく出かけていった。
数週間が過ぎ、季節は秋の深まりを見せてもコージからの連絡は、まだ無い。
寂しさを仕事で紛らわしていたある日、レンコの携帯がメールの着信を伝える。
「あの…、食料が尽きまして…、」
画面では、段ボールに描いた「S.O.S」を手にしたコージが窮状を訴えている。
携帯を閉じたその瞬間に、レンコはもう決意していた。
コージに会いに行くんだ…。
(彼を窮地から救うため?ただ彼に会いたいから?)
百貨店へ行き、ジャックスカードで食料を調達すると、
その足でレンコは彼のいる場所へ向かう。
コージのいる場所、そこは果てしなく遠く、険しい山の奥地…。
しかし目の前にそびえ立つ、鋭角に切り立った山を前にしてもレンコは臆することなど無かった。
「この山の向こうに私を待っているコージがいるんだ。コージに会えるんだ。」
困難を前にしてもレンコの瞳は強く輝いていた…。
猛烈に降り注ぐ嵐のような雨を受けながら、レンコは道なき道を突き進む。
前へ前へ。
一方、車が故障して下界と遮断されてしまったコージは野草を摘んで煮てみるがとても苦くて食べられない…。
「困ったなぁ…。」
そんな時、遠くから人の声が聞こえる。(ような気が…。)
幻聴か…。いや違う。
「おーいっっ!」
聞き覚えのある声、それは一番聞きたかった声。
「米だぞぉっっ!」
切り立った崖の上には、両手に食料をいっぱい抱えたレンコが立っていた。
それと時を合わせるように、いつしか雨も上がっていた…。
レンコが来てくれた。それも米俵を背負い、両手に沢山の食料を持って。
とても女の子が一人で来られる場所でないことは、コージが一番よく知っている。
(コージ本人は、車がパンクした事で往生していたわけだから。)
レンコの行動力に驚かされると同時に、
自分の都会的なひ弱さを痛感するコージ。
二人で料理を準備し、飯ごうが炊き上がるのを待つ。
その時間、コージはレンコを巨大な岩の上に案内した。
コージは毎日その場所で、沈む夕陽を眺めているのである。
レンコに見てもらいたかった、レンコと一緒に見たかった夕陽。
「いつか見つかるかなぁ。」
自分の夢が叶うかどうか、まだ自身が持てないコージの本音が顔を出す。
「見つかるよ。地球でっかいもん。」
夕陽に焼ける雲と、レンコの言葉がコージの胸に染み込んでいく…。
沈みゆく夕日を、じっと見つめるコージ。
こんな美しい瞬間はもう二度と来ないかもしれない。
そう考えるとコージの胸に、今までの人生の中で感じたこともないくらいの
熱い思いがこみ上げてきた。
今この瞬間、俺にはレンコに、伝えなければいけないことがある。
しかし俺は、いったい何を伝えたいのだろう?
「・・・じゃあ、化石になるまで一緒にいるか?」
はからずも自分の口から出てしまった、
あまりにもキザな一言に照れるコージ。
しかしレンコは顔色ひとつ変えず、体を寄せてこう答える。
「女にそういうこと言うと、本気になるよ…。」
いつもと違って、あまりに素直なレンコの反応に戸惑うコージ。
「あっ、米っ! 米焦げちゃうよっ!」
思いがけずロマンチックになってしまった雰囲気をかき消すかのように、
岩から飛び降り、たき火のほうへと駆けていくコージ。
しかしその顔には、今この瞬間を、レンコと一緒にいられることの幸せを
噛みしめるような微笑みが広がっていたのだった。
とまあ、しっかりつくられているんですね^^15秒のCMですが感情が画面からも滲み出てきています。